安定したサービスの提供を続けている空港リムジンバス。 そのヒミツは“安全”と“教育”だった

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昨年、3年連続で年間利用者数過去最多を更新した関西国際空港

空港利用者の公共交通機関としてリムジンバスを運行する関西空港交通株式会社の総務部青木課長、乗務員の堂浦さんにリムジンバスの特徴を取材してきました。

総務部 課長 青木

●創業24年、御社の近況を教えてください。

弊社は1994年関西国際空港の開港と共に営業開始し、11路線からスタートしました。
運行開始前の予測では多くの空港利用者が電車を利用すると捉えられていましたが、予想を上回る利用者数となりました。
関西の方が伊丹空港利用の際、空港へのアクセスはバスで移動していたことが要因だと言われています。
世界情勢により利用者の増減はありますが、2016年には26路線を運行するに至っており、主に関西の主要都市と直結するアクセスとして重要な役割を果たしています。
また2015年7月からは一部の路線にて24時間運行を開始し、弊社の役割は一層重要なものとなっています。

●リムジンバスの運行において特に力を入れていることはなんでしょうか?

≪お客さまの安全が最優先≫
弊社は創業以来、重大事故を起こしていません。
リムジンバスに使用する車両は全長12mのハイデッカータイプで、全車両にトイレ、GPSによるバスロケーションシステム、ドライブレコーダー、デジタルタコグラフを装着しています。
最新の導入車両では、衝突被害軽減ブレーキシステム(PCS)、車両安定制御システム(VSC)、車線逸脱警報装置、ドライバーモニター等を搭載し、安全への取り組みを実施しています。
また、バスの清掃・洗車など外部委託しているので乗務員は運転に専念してもらえるよう環境を整えてお客様の快適な送迎を行うよう努めています。乗務のシフトは無理の無いように配慮しています。
乗務員の有給消化率ほぼ100%。
長く続けてもらえる環境も提供しています。

≪良質な輸送サービスを提供する管制業務≫
専属の運行管理者が随時道路状況を把握し、道路に異常があれば乗務員に知らせます。
お客様が飛行機に乗り遅れることがないよう、定時運行には細心の注意を払っています。
20分以上の遅れは全体10%以下となっており、ほぼ定刻の10分以内で到着することが出来ています。




●今後のリムジンバスの展望はいかがでしょうか。

近年のインバウンド需要や日本で行われる大きなスポーツイベントも続きます。
関西空港のターミナルが増築されるなど、今後も利用者は拡大傾向。
バスの機動性を生かしたサービスを今後も提供してまいります。

つづいて現役乗務員の方にインタビューさせていただきました。

●入社前にバスの運転の経歴はありましたか?
入社前は飲食業、配送業などで仕事をしていましたのでバスの運転は全くの未経験でした。
合宿免許で大型2種を取得し入社しました。



●なぜ、バスの運転手になろうと思ったのですか?
元々、運転に興味があったので前職ではトラック運転手をしていましたが、自分の中では仕事にやりがいを感じませんでした。
転職を決意し、転職サイトを探しているうちにバスの運転手への楽しさ、魅力を感じ関西空港交通に応募しました。



●未経験で不安はなかったですか?
不安しかありませんでした(苦笑)。
ただ、6週間の研修があったので、しっかり準備して乗務することが出来ました。



●具体的な研修内容は?
基礎研修2週間、路線研修2週間、実車研修2週間の計6週間です。
正直、教習所で習った内容と比較してもより詳しく、「ここまでやるのか!!」というのが率直な感想でした。
具体的には右左折時の確認などは確認項目が多くお客様の安全に配慮されています。
また、心強いことに関西空港交通では同期入社がいます。
年齢は30代、50代と様々ですが全員未経験入社。
切磋琢磨し運転技術向上を目指しています。

堂浦乗務員(入社3ヶ月)

●研修で苦労したことは?
自分は普段カーナビに頼って運転していたので道がなかなか覚えられませんでした。
リムジンバスにはカーナビはありません。
そこは、研修で先輩社員に目標物を教えて頂き覚えるように努力しています。



●現在の乗務はどのような路線ですか。
近距離の難波、東大阪の路線を担当しています。
またクルーバスといってリムジンバス(全長12m)より少し小さい全長8mのバスに乗務し、航空会社で働くパイロット、CAの方をホテルまで送迎する乗務も行っています。



●外国人の方から話しかけられることも多いですよね?
それも大きな不安でした。
私は外国人から話しかけられたら目をそらすタイプだったので(苦笑)。
基礎研修で教わったのですが、話しかけられたら逃げずに片言でいいから話すことが重要だということです。
英会話はできませんが、お客様のおっしゃっていることは何となくわかります。
「いくらですか?」「乗り場はどこですか?」であれば単語だけでも通じることも多く、しっかりお客様の目を見てお答えすることができるようになりました(笑)。



●今後の目標を教えてください。
お客様を安全に目的地にお送りすること。
次に定刻通りに運行すること。
個人的には正社員を目指してすべての路線を任せてもらえる乗務員になりたいですね。

取材後記
関西国際空港へは電車でアクセスもできるが、リムジンバスの利用も多いことが特徴だ。
空港利用者数は2017年11月の時点で総旅客数2557万人とすでに年間過去最多となり昨年を上回る利用者数だった。
利用者数の増加と共に空港リムジンバスの需要も年々上がっているのも当然だと言える。
今回の取材で興味を持ったことの1つとして、バスの遅延で飛行機に乗り遅れる人がごく少数派だということ。
関西空港交通では優れた管制業務により、常に最新の道路状況を把握しているからこそ遅延が少ないと言える。
また、乗務員の方の多くは異業種からの転職者で未経験入社だということもさらに興味深いことだった。
「充実した研修制度」、「無理のない勤務体系」、「有給取得率ほぼ100%などの待遇面」に起因しているのだろう。バス運転手に興味のある方は、おススメしたい会社だ。
そして筆者が次に関西国際空港へ向かうときはゆったり座れるリムジンバスで向かうことになりそうだ。

関西空港交通株式会社

ホームページリンク:http://www.kate.co.jp/

バスギアリンク:https://job-gear.jp/kate/index.htm

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