バス運転手になるには大型二種免許の取得が必須です
大型二種免許って何? 金額はどの位かかるの?
どうやったら取れるの?大型免許を持ってる人はどうなるの?
それではMr.Xがひとつずつ質問にお答えします!
大型二種免許とは「大型自動車第二種免許」のことで、大型トラックや路線バスなどの 大型車(総重量11t以上、最大積載量6.5t以上、乗車定員が30人以上)を運転する場合に必要な免許です。 大きな車体を運転する技術《大型一種免許》に加え、乗客を乗せた状態で安全かつ正確に運転できる技術 《二種免許》が加わるため、難易度も高く最上位の運転免許です。
受験資格のハードルは高くありませんが、学科試験・技能試験ともに第一種免許に比べ採点内容の基準が非常に厳しくなっています。 乗客の安全と公共の秩序を担う運転手の責任は重大であるため、特に技能試験の難易度は高く合格率は10~20%になっています。ただ、ここ数年は受験者数が減少しているなか合格率は上昇傾向が続いており取得しやすくなっているようです。
大型二種免許を取得できれば子どものころ憧れたバス運転手のように、 大型車を自在に操縦できる確かな技術の証明と自信、そして夢の実現に大きく前進できます。
- ①年齢が21歳以上
- ②普通免許以上を取得済み
- ③②の免許取得から3年が経過していること
※免許停止処分などの期間は除く - ④視力・聴力・運動能力などが基準に達すること 詳細はこちら(適性試験へ)▷
自衛官の場合は免許取得から2年以上が経過していればOK
①適性試験
- 視力
- 片目0.5以上、両目で0.8以上(眼鏡、コンタクトレンズ使用可)
- 深視力
- 三棹法の奥行き知覚検査器により、2.5mの距離で3回検査し、その平均誤差が2cm以下であること
深視力とは両眼視機能と呼ばれるもので、遠近感や立体感を感じる能力のこと。
広い空間の中で、対象物の位置関係をしっかり把握できるかをみます。
- 聴力の検査
- 10mの距離で90dbの警音器の音が聞こえること(補聴器をつけて聞こえればOK) ※90dbの目安 ▶騒々しい工場の中/大声による独唱/ブルドーザーの音
- 運動能力等
- 精神病など法定で定められた病気や、自動車の安全な運転に支障を及ぼす 身体障害がないこと。
②学科試験
応用問題が多く、難易度も高い。
運転区分に関する問題や旅客などの専門的な問題も出題される。
マークシート95問(文章問題90問 イラスト問題5問) 合格ライン:90点以上
他の第二種免許を取得している場合は免除されます。
(中型第二種免許・普通第二種免許・大型特殊第二種免許・けん引第二種免許)
③技能試験
実際に車長11m、乗車定員30人以上のバス型車両で技能試験が行われます。お客様を乗せた状況で安全・正確な高い運転技術が求められます。
合格ライン:80点以上
公安委員会指定校となっている自動車教習所で行う卒業検定に通っていれば免除されます。
大型二種免許を取得する場合、一種免許と同じく一般的には自動車学校(教習所)や合宿に通って免許を取得します。
教習所などへ通わず独自に練習し、直接運転免許試験場で技能試験を受ける、いわゆる一発試験での免許取得も可能です。
ただし、一発試験による合格率は7%程と低く、更に初受験で合格する可能性は極めて低いと言われています。
また受験回数の平均は14回となっており、大型免許や二種免許をすでに持っている場合であっても、技能教習や学科教習が受けられる教習所に通って、免許取得を
目指した方がスムーズに合格できるようです。
- ①自動車学校または合宿教習へ入校(適性検査)
- ②第一段階
技能講習
学科講習 - ③技能修了検定
- ④修了検定合格で仮免許証交付
- ⑤第二段階(バスで路上講習) 技能講習 学科講習
- ⑥大型二種免許の技能卒業検定を受ける
- ⑦卒業検定合格で卒業証明書交付(教習所を卒業)
- ⑧運転免許試験場にて本免試験と適性試験(視力・聴力検査など)を受ける
- ⑨合格で大型二種免許証交付
- 前職がタクシードライバーの人など、
すでに「二種免許」を持っている人は学科試験は免除。
普通車・大型車の免許を持っていても、それが「一種」である場合は、学科教習を受ける必要があります。
-
技能修了検定の場合は、トラック運転手のようにすでに大型一種免許を持っている人は技能修了検定が免除されますよ。
持っていない人はここで「大型仮免許」を取得します。
第二段階の路上教習へ進むには、大型免許または大型仮免許が必要になるんです。
教習所で大型二種免許の教習を受ける場合は、すでに取得している免許の種類により費用は全く変わってきます。
大まかには、中型二種免許を取得している場合で約24万円位と最も低く抑えられ、逆に最もかかるのが、普通免許のみの場合で約50万円位です。
実際には、講習所に通うか・合宿で取得するかでも異なるので、大型二種を扱っている教習所にまずは問い合わせてみましょう。
受験時にすでに取得している免許によってかかってくる手数料が異なりますので、あらかじめ確認しておくと安心です。
今持っている免許が普通自動車免許の方
- 普通免許とは▼
- 一般的な自動車免許。
自動車および原動機付自転車(原付バイク)の運転を認める免許のこと。 - 普通自動車とは▼
- 車両総重量:3.5t未満
最大積載量:2t未満
乗車定員:10人以下 - 職業▼
- 営業など
大型二種免許を取得するのにかかる費用の目安▶約50万円
教習所に通う場合の目安の金額です。
場所により異なりますし、合宿で免許を取得する場合は部屋の種類やシーズンにより異なります。
今持っている免許が準中型免許の方
- 準中型免許とは▼
- 平成29年3月12日に道路交通法の一部が改正され、普通免許と中型免許の間に「準中型免許」と
いう免許が新たに誕生。
普通自動車から2tトラックまで運転ができ、
普通免許を持っていなくても18歳から取得できます。 - 準中型自動車とは▼
- 車両総重量:3.5t以上7.5t未満
最大積載量:2t以上4.5t未満
乗車定員:10人以下 - 職業▼
- 宅配便などの小型トラック運転手
大型二種免許を取得するのにかかる費用の目安
▶中型8t限定免許/約41万円
▶中型免許/約35万円
▶中型二種免許/約24万円
教習所に通う場合の目安の金額です。
場所により異なりますし、合宿で免許を取得する場合は部屋の種類やシーズンにより異なります。
今持っている免許が大型一種免許の方
- 大型一種免許とは▼
- 大型自動車を運転する際に必要な免許です。
- 大型自動車とは▼
- 車両総重量:11t以上
最大積載量:6.5t以上
乗車定員:30人以上 - 職業▼
- トラック・ダンプカーのドライバーなど
大型二種免許を取得するのにかかる費用の目安▶約28万円
教習所に通う場合の目安の金額です。
場所により異なりますし、合宿で免許を取得する場合は部屋の種類やシーズンにより異なります。
教習所の技能修了検定は免除されます。また運転免許試験場で技能試験を直接受験する場合、 路上試験がありますので、「大型第一種免許(大型仮免許)」取得者のみ受けることが出来ます。
学科試験に合格し、技能試験で不合格になった場合は、学科試験に合格した日から 6ヶ月間は学科試験は免除されます
バス会社により支援制度を用意している場合がありますのでご確認ください
この大型二種免許取得に必要な費用を補助~全額負担するバス会社が増えています。
ご自分の希望するバス会社の採用ホームページなどをよく確認し、どのような制度があるのかをチェックするのもおすすめです。
因みに、二種免許を取得する為だけに、この制度を使うのはNGですよ。
(各バス会社毎に二種免許養成に関する基準が設けられています。詳細をよく確認ください。)
他にも事故防止対策や運輸規則、車両構造、運賃箱の操作方法などバス運転手に必要な幅広い知識を学びます。
技能研修では実際にバスを走らせ、アクセルやブレーキの踏み方、S字クランク、バック駐車など正確で丁寧な運転操作ができているか指導担当が同乗し確認。
また、安全確認の徹底や前の車と適切な間隔を空けて停車するなど、事故を未然に防ぐ危険予測のポイントもしっかり教わります。
まずはバスの大きさに慣れ、前方・後方距離や車幅など車両感覚を身に付けてください。
入社後の研修は、配属先の事業所で行う場合と自社の研修センターで行うバス会社もあります。