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ここはホントに東京都内? はとバスでSDGsを感じる旅を体験してみた [前編]

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2025年度で初めてとなる「バスギア ターミナル」のWEB記事は、はとバスの旅の話題から。
飛び石連休だったゴールデンウィークは終わりましたが、これからの季節は天気が良ければ絶好のバスツアー日和(びより)となります。
そんな初夏の時期にオススメのはとバスのコースがこのほど運行され、『バスグラフィック』イメージガールが乗車体験してきましたので、前編と後編に分けてレポートします。

エコツーリズムな、はとバスのコースとは?

はとバスでは、人と環境にやさしい持続可能な社会の実現を目指し、新たな価値を創造し続けるというサステナビリティの理念のもと、 SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の様々な取り組みを推進しています。
地域の環境や文化の促進のため、旅行者がその素晴らしさに触れ、体験してもらう観光形態の「エコツーリズム」もまさにその一環と言えます。
はとバスではこのたび、そのエコツーリズムを採り入れた「はとバス×檜原村(ひのはらむら)タイアップ企画 東京の森へ…檜原村サステナブルツアー」を 2025年5月10日・土曜日より期間限定で運行を始めました。
はとバスではこのコースを通じて、自然環境や文化、伝統などの資源を持続的に保つことができるように推進したいとの思いがあり、今回のツアーの売上金の一部は「檜原村エコツーリズム推進協議会」に寄付し、檜原村の環境保全に活用するとのことです。

東京都内とは思えない大自然豊かな檜原村

今回のコースの行先である檜原村はどのようなところでしょうか。
檜原村は東京都の西の外れに位置する西多摩郡に属する村で、島しょ部を除いて東京都では唯一の村になります。
東京都内では奥多摩町(おくたままち)、八王子市についで3番目の広さの面積がありますが、村内の93%が森林で、東京都とは思えないほどの大自然に囲まれています。
村の南部は山梨県と神奈川県に接しています。
人口は2025年1月1日現在1,923人で、自然は非常に豊かであるものの過疎化が進んでいます。
四季折々の魅力的な自然風景を楽しむことができる檜原村は、秩父多摩甲斐(ちちぶたまかい)国立公園に指定されていて、エコツーリズム推進法によりエコツーリズム推進全体構想認定地域に認定されているエリアでもあります。

雨の中、東京の中心部から出発!

5月10日・土曜日、東京は朝からあいにくのぐずついたお天気になりました。
せっかくの「はとバス×檜原村(ひのはらむら)タイアップ企画 東京の森へ…檜原村サステナブルツアー」の日に雨降りとは、先行きが少し心配されましたが、バスグライメージガールは元気いっぱい!
東京駅丸の内南口のはとバス5番乗り場へとやって来ました。

このコースに使用されるバスはディーゼルエンジンとモーターの力で走行するハイブリッド大型観光バスの日野セレガ ハイブリッドQQG-RU1ASBRで、2011年から2017年までの間に製造されたモデルです。
今回のコースで使用されたのは2017年式で、社番(はとバスでの固有番号)は794。
登録ナンバーは希望ナンバーで社番に合わせた「品川230あ・794」になっています。
後面には地球をイメージしたグラフィックと“Hybrid”のロゴが描かれています。

バスに乗り込みました。
今回は車両後方に位置する窓側の9D席に座りました。
8時20分、バスは予定どおり東京駅丸の内南口を出発。
雨脚(あまあし)が強く、窓から見える都心の風景はモノトーンですが、皇居外苑(こうきょがいえん)の緑は鮮やかです。  

今回のコースは最近よく聞く「サステナビリティ」「SDGs」「エコツーリズム」といったキーワードを具現化したような内容であることから非常に関心を集め、大型連休が終わった後に催行(さいこう)された第1回目にもかかわらず満席でした。
バスガイドさんの案内を聞きながら、一路(いちろ)檜原村を目指します。

バスは首都高速道路都心環状線の霞が関(かすみがせき)インターチェンジから高速道路に乗ります。
首都高速4号新宿線に入り、さらにそこから中央自動車道へと西に向かってひた走ります。
車窓にはまだまだたくさんのマンションやオフィスなどの高層建築物が映し出されます。

都心から郊外へ、そして大自然の中へ

東京駅丸の内南口を出発して中央自動車道を1時間ほど西に走ると多摩地域に入り、都心で見られたような高層建築物の密集した風景から住宅や緑が多い風景へと車窓は変化します。
バスは途中、東京都八王子市にある石川サービスエリアで20分ほどの休憩(きゅうけい)を取り、再び西へ檜原村を目指して走ります。

バスが高尾山(たかおさん)のふもとにある八王子ジャンクションから首都圏中央連絡自動車道(圏央道)に入ると車窓の緑は一段と濃くなります。
そして、あきる野インターチェンジで降り、トンネルを通過して五日市街道(いつかいちかいどう)をさらに西へと進みます。

東京都あきる野市にあるJR五日市線の武蔵五日市駅前を左折して通過します。
車窓にはこの駅を拠点として発着している西東京バスの路線バスの様子が見えました。
バスグライメージガールを乗せたはとバスはここから秋川(あきがわ)街道を経て、檜原街道を走ります。

檜原街道に入ると車窓から見える景色はかなり山深い感じになってきました。
つづら折りの山道をバスは右に左にハンドルを切りながら、南秋川に沿って軽快に上っていきます。

バスはいよいよ檜原村に入りました。
山間部と言っても過言ではない風景が窓に広がります。
遠くの山々の稜線(りょうせん)が見え、今の季節ならではの新緑がまぶしいくらいですが、野生のフジも淡い紫色の花を付けて満開になっていました。

沿道のところどころにある集落の建物の中には、檜原村で見られる伝統的な建築様式である兜(かぶと)造りの建物が残っています。
兜造りは切妻(きりづま)屋根や入母屋(いりもや)屋根の形態を基本にして、切妻部分を高く切り上げたスタイルで、平側(ひらがわ)に明かり窓を設けているものもあります。
養蚕(ようさん)が盛んだった時代に採光や通風を良くするために造られましたが、現在は茅葺(かやぶ)きから瓦葺(かわらぶ)きなどに変更された建物も見られます。

「本当にここが東京都で見られる風景!?」と思わせるような雄大な自然。
しかし、まぎれもなくこれが東京都にある檜原村で見られる風景なのです。
都心で降っていた雨はもうすっかり上がっていましたが、山々にはまだ霧(きり)がかかっています。

檜原都民の森で森林ウォーキング開始!

さて、檜原村に来てバスが最初に着いたのは「檜原都民の森」です。
標高1,000mから1,500mの高地で、自然や森林、林業を身近に感じ、楽しむことができる山岳公園です。
今回のコースではまず「檜原都民の森」で森林ウォーキングをするため、ここでいったんバスを降ります。

バスを降り「檜原都民の森」の施設・建物へ向かって歩いていきますが、すでにここから森林ウォーキングが始まっているかのような印象です。
それも結構な段数の階段を上っていくことからなかなかハードな感覚です。
しかし、『バスグラフィック』出演者の中では最も若いバスグライメージガールは、難なくすいすい上っていきます。

階段を上っている途中で巨大なトチノキが出迎えてくれました。
幹廻りが6.7mもある巨木です。
トチノキは山地に生える樹木で、大きな冬芽は樹脂があるためベタついていることが特徴ですが、秋には葉が黄色く色づき、街路樹にも使われることがあります。

階段を上った先に看板を掲(かか)げてゲートのようになっているところがありました。
これは「檜原都民の森」の施設・建物の一つである森林館です。
森林館は研修棟と展示棟に分かれていて休憩室、飲食店もありますが、館内では映像や写真パネルで「檜原都民の森」の様子やそこに棲(す)む動植物を紹介しています。

ゲートをくぐると森林館や木材工芸センターなどの施設・建物に囲まれている広場に出ました。
晴れた日には木々と青空の鮮やかなコントラストが望めそうですが、雨上がりのこの日は霧がかかり遠くの空は見えませんでした。
しかし、澄んでいるこの場所の空気はしっとりとしていてまろやかで、都心の空気とは明らかに違います。
ツアー参加者はここから2班に分かれ、檜原村エコツアーガイドさんの案内のもと森林セラピーロードのウォーキングを始めます。

それでは、森林セラピーロードのウォーキング、スタートです!
今回はお年寄りや子ども連れでも安心の行程で片道約1.5km、トータルの所要時間約80分を見込んだものなので、ハイキングよりもライトな印象です。

森林セラピーロードを歩き始めてビックリ!
道は土や石がむき出しの未舗装の山道をイメージしていたところ、何とウッドチップを一面に敷き詰めてある整備された道になっていたからです。
木の良いかおりが足元から立ち上ってきてまさに森林セラピーにふさわしい、リラックス効果抜群(ばつぐん)です。
ふかふかした歩き心地で、脚にも負担をかけにくい印象でした。

ウォーキングの途中で、檜原村エコツアーガイドさんが森林セラピーロードで見られる動植物などを適宜(てきぎ)案内してくれました。
そのうちの一つが、このヤマシャクヤクです。
ボタン科の植物であり、山地に生える野生のシャクヤクで、毎年4月から5月にかけて開花しますが2~3日で散る短命花です。
環境省レッドリストでは準絶滅危惧、東京都では絶滅危惧Ⅰ類に指定されてしまっています。
今年は春先に寒い日が多かったために例年より開花が遅かったとのことで、今回のツアーで見ることができました。

森林セラピーロードでは、さまざまな植物や昆虫に出会いました。
これはヤマシャクヤクの群生の中にポツリと咲いていたシラネアオイの花です。
こちらも山地で毎年4月から5月にかけて開花します。

さて、森林セラピーロードを進んで行ったその先には……?
つづきは後編記事をお楽しみに!

※ 取材協力 : 株式会社はとバス
※ 写真(特記以外)・文 : 宇佐美健太郎
※ 本記事内中に公開している写真は記事制作を条件に、事業者や関係先の特別な許可を得て撮影したものです。

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