優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』 優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』 優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』

2025年締めくくりのバスイベントレポートは「バスまつり2025 in 大井競馬場」だ!![ 前編 ]

このエントリーをはてなブックマークに追加
2025年ももうすぐ終わり。
今年も各地でさまざまなバスに関連するイベントがありました。
当コンテンツでも国内最大の自動車ショーである“Japan Mobility Show 2025”や、川崎市で11月に開かれた「かわさきのりものフェスタ」などのレポートをお届けしてきました。
そんな今年のイベントレポートの締めくくりは、日本で初めてバスが走り始めた「バスの日」である9月20日にちなみ、都営バスを運行する東京都交通局が例年開催している「バスまつり」。
今年は「バスまつり2025 in 大井競馬場」と銘打ち、9月27日に品川区の大井競馬場で開かれました。
今回は6年ぶりに協賛バス会社6社が参加し、各社局のバスとマスコットキャラクターが集合。
会場が競馬場とあって、各社局のキャラクターによる大熱戦?のレースも行われました。
今回は前編として、目玉企画だったマスコットキャラクターのレースをはじめとするイベント全体の様子を紹介します。
慌ただしい年末のひととき、ちょっとほっこりする「お祭り」の光景をお楽しみください。

大井競馬場で初の開催! なぜ競馬場で?

9月20日の「バスの日」にちなんだ東京都交通局の「バスまつり」は2005年に始まり、今では恒例のイベントとして親しまれています。
コロナ禍(か)での一時中止をはさみ、再開した2024年は東京ビッグサイトで開催されました。
今回は初めて、東京シティ競馬で知られる品川区の大井競馬場で開催。
場内のイベントスペース「ウマイルスクエア」を中心に、都営バスのほか、協賛の小田急バス、関東バス、京浜急行バス、西武バス、東急バス、はとバスの展示車両やブースが展開しました。

なぜ、大井競馬場が会場となったのでしょうか。
東京都交通局の担当者は、「6年ぶりに協賛各社さんも参加していただくので、ぜひ大きな会場で開きたいと考えた」とその理由を説明します。
規模としては過去最大級とのこと。
当日は天候にも恵まれ、多くのバスファンや家族連れ、キャラクターのファンらが訪れました。

各社局のキャラクターたちが大熱戦!

バスの実車展示や物販ブースのほかさまざまな企画があった中、目玉は各社局のマスコットキャラクターによるステージイベントです。
オープニングステージには、都営バスのマスコットキャラクター「みんくる」とともに、東京さくらトラム(都電荒川線)の「とあらん」も登場して会場を沸かせました。

今回参加したのは、都営バスの「みんくる」をはじめ、小田急バスの「きゅんた」、関東バスの「かんにゃん」、西武バスの「エンジェ」、東急バスの「ノッテちゃん」、はとバスの「しゃぽぽ」、そして「とあらん」の計7キャラクターです。

特に盛り上がりを見せたのは「マスコットキャラクター10m走」です。
東京都交通局の担当者によると、これは会場が競馬場であることにちなんだイベント。
7キャラクターがかわいらしさをアピールしつつ、走って順位を競います。
100mではなく10mというところが、マスコットキャラクターならではの「ゆるさ」です。

競馬場らしく、来場者による1・2・3着の「3連単」の着順予想も行われ、開始直前の14時過ぎには会場のパドック周辺は観客で埋め尽くされました。
さて、1着になるのは誰でしょう?

普段は走ることのないキャラクターたちだけに、本番前には10m歩いてリハーサル。
よちよちした歩きが観客の笑いを誘い、司会者も「かわいいね~」と声を弾(はず)ませます。
ここでは「みんくる」が健闘を見せました。
さぁ、リハーサルの後はいよいよ本番です。
「各選手たち本気出してくださいよ? 位置について、よーい」と司会者の言葉の後に笛の音が響き、各選手はいっせいにスタート。
めったに走ることのないキャラクターたちの、ここ一番の大勝負の行方は……。

「みんくるがんばれ~!」などお気に入りのキャラクターを応援する観衆の歓声が響く中、レースは予想外の展開に。
練習ではスローペースだった西武バスの「エンジェ」と関東バスの「かんにゃん」がほかを大きく引き離す圧倒的な速さで1位争いを展開し、ほぼ同着でそのままゴールへともつれ込みました。

本物の競馬さながらに「審議」の結果、1位は「エンジェ」、2位は「かんにゃん」、3位ははとバスの「しゃぽぽ」に確定。
この着順を予想した人はわずか数人だったようで、競馬なら「万馬券」だったことでしょう。
ちなみに7位は「みんくる」でした。
かわいらしいレースに沸いた観客席。
群馬県から来たという「みんくる」の熱心なファンの女子高生は、「みんくる、足が遅いとは分かってたけど遅すぎて……そこがかわいいですよね。ほかのマスコットもみんなかわいいですね」と笑顔を見せていました。

パドックのステージではキャラクターたちによるイベントのほか、協賛バス会社と都営バスの〇×クイズ大会も開催。
こちらも人気を集めていました。

バスのミラーはいくつある?車内外の「安全」を体験

キャラクターたちが登場するステージイベント以外にもさまざまな企画や展示が行われました。
その中でバスファン向けの目玉だったのが、7社局のバス車両展示。
都営バス2台と協賛6社のバス、計8台がずらりと並びました。
この展示車両については後編記事で紹介します。

屋外での展示では、実際のバス車両を使った体験イベントが各種行われました。
その1つが子どもを対象とした「交通安全教室」。
運転席に座ってもらい、職員が車内外にあるミラーの役割を教えながらバスの「死角」を説明。
最後は車体後方の非常口から出て、緊急時の脱出経路も知ってもらうという企画です。
車内では参加者に「バスのミラーはいくつあるでしょう?」とのクイズが出されました。
さて、いくつあるでしょうか?
答えは次の写真の下に――。

実際のバス車両を使った企画では、運転席の乗車体験も行われました。
こちらも整理券配布に長蛇の列ができる大盛況でした。
では、クイズの答えです。
会場の都営バス職員によると、ミラーは「全部で11個」とのこと。
交通安全教室に8歳の息子と参加した女性は、「バスのミラーがそんなにあると思わなかったです。安全面を考えていろんな角度にあるんですね。どこに立ったら見えないのかが分かったので、気を付けようと思います」と話していました。

本物の用紙を使って「ダイヤ引き」を体験

体験型のイベントとしては、屋内の会場で行われた「バスダイヤ引き講習」も人気を集めていました。
これは路線バスの時刻表の基になる、発着時間や所要時間をグラフ状に描いた「ダイヤ」を引いてみようという企画です。
1回30分で5回開催され、会場の都営バス職員も「ここまで行列ができるとは」と驚く人気ぶりでした。

本来はダイヤを引いてそれを基に時刻表を作成するのが順序ですが、今回はあくまで講習のため、すでにある時刻表を見ながらダイヤの線を引いてみようという内容です。
運転手用の時刻表「スターフ」を見ながら、「セクションペーパー」と呼ばれる用紙にダイヤを引いていきます。
時刻表は講習のために作られたシンプルな内容で、実際の路線の時刻表ではありませんが、セクションペーパーは「実際にダイヤを作成する際と同じもの」だそうです。

ダイヤ引き講習会場の近くには「ぬり絵」のコーナーが。
各社局のキャラクターのデザインと「バスまつり2025」のポスターやパンフレットに使われているバスが並んだデザインの2種を配布しており、都営バスのEV(Electric Vehicle:電気自動車)バスのプルバックカーをその場で組み立てることもできました。

イベントではおなじみの物販や展示のブースも広々と展開。
都営バスや協賛バス会社6社のほか、都営地下鉄・都電グッズなどの販売ブースも並びました。

さまざまな物販の中でも、熱心なバスファンたちの注目を集めていたのは都営バスの「部品販売」。
バスの車両やバス停で使われていた部品類が販売されました。
部品販売が楽しみで来場したという人も少なくないようで、バス停の標識などをゲットしたという40代の男性は「こういったイベントは楽しいですし、貴重な部品が手に入るとうれしいですね」と“お宝”を手に満足げな表情を浮かべていました。

広い会場は大にぎわい

広い会場内ではこのほかにもさまざまな企画が。
「みんくる」「とあらん」と一緒に写真を撮れる撮影会も盛況でした。

お子様用の遊具として小さなバスも登場。
よく見ると、2024年の都営バス100周年の際に実際のバスに貼られていたのと同じデザインの記念ステッカーや千住自動車営業所の局番を書いたプレート、そしてつり革など、細かい部分まで凝ったつくりです。
このバスで遊んだ子から将来の運転手が生まれるかもしれませんね。

そして、会場内で実は大人気だったのが「スタンプラリー」です。
入口で配布されるパンフレットがスタンプ台紙になっており、全7つのスタンプを集めるとオリジナルカプセルトイが回せるというもの。
スタンプの設置場所には長蛇の列ができていました。

スタンプは会場内の7カ所に点在しており、集めるのはなかなか大変。
それでも来場の記念になることもあり、多くの人が挑戦していました。

まだまだ暑さの残っていた9月27日、晴天の下で開かれた「バスまつり2025 in 大井競馬場」は16時に終了。
クロージングステージでは「みんくる」と「とあらん」が手を振ってあいさつし、多くの来場者でにぎわったイベントを締めくくりました。

東京都交通局の担当者によると、来場者数は「1万人程度を想定していたが、それ以上だったのではないか」という賑わいぶりだった「バスまつり2025 in 大井競馬場」。
その来場者のおもな足となったのが、会場と品川駅港南口の間を結んだ当日限定の直行バスです。
都営バスの各営業所から集められたバスが11時から17時まで約5分間隔で運行され、こちらもバスファンの注目の的となっていました。

後編では、展示の大きな目玉だった9台の車両について詳しく紹介します。

※ 写真・文 : バスグラフィック編集部

この記事をシェアしよう!

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • FaceBookのフォローは2018年2月で廃止となりました。
    フォローの代わりにぜひ「いいね!」をご活用下さい。