伊東浩子の『私にも言わせてよ!』六.支えてくれる言葉
みなさまこんにちは。
師走。
月めくりのカレンダーが最後の一枚になり2018年も残り少なくなってまいりましたね。
みなさまにとって2018年は、どのような一年だったでしょうか?
それぞれにたくさんの『思い出』があることでしょう。
私は、5月に『バスギア エキスポ』と出会ったことで、路線バスの乗務員として過ごした25年間を振り返る機会をいただき、それは父親を見送って以降、ちょっと虚ろになっていた私の心を刺激し、新たなる経験を得ることに繋がりました。
25年間の思い出。25年の歳月は長いのか短いのか。
私にとってはあっという間でした。いつの間にか過ぎた時間、という印象ですね。
仕事も家事も家族のことも、全てに手を抜きたくないという欲張りな気持ちが強く、休息は後回しにしてあまり後ろを振り返ることなく突っ走ってきた気がします。
それは私の妹が昔、33歳という若さで他界したことも、ひとつの理由でしょうか。
彼女の一番の供養にと「人生を妹の分まで楽しもう」と考え、一所懸命行動し生きてきましたから。
お陰で『思い出』は、全部思い出すのに相当の時間が要るほどに。
楽しかったことや面白かったこと、嬉しかったこと、驚いたことなど、振り返ると本当にたくさんあるものです。
もちろん苦しかったことや辛かったこと、悲しかったこと、我慢できなかったことなども、たくさんたくさんあります。
だけど、思い出す時はどことなく美化されるものなので、嫌な思い出も今ではとんだ笑い話です。(笑)
人の脳は苦しいことよりも楽しいことを選択すると言いますが、ポジティブシンキングにできているのですね。
さて、12月1日(土)このコラムを執筆しているバスギアのバス運転手就職イベント『バスギア エキスポ 2018冬』の東京会場を往訪いたしました。
会場にはたくさんのブースがあり、バス会社の担当者さんと求職者のみなさまが真剣にお話しされている姿に、とても心地良い刺激を受けました。
バス運転手をはじめバスに関連した仕事がしたいと、バス会社への就職を希望される方にとって、大変価値のある機会だったと思います。
最近は「路線バス運転手が不足している」という報道を見かけることが多くなりましたし、バス運転手をクローズアップした特集番組等も見かけるようになり、みなさまにとって「バス運転手」という職種がどのように見えていらっしゃるのか、受け止めていらっしゃるのか、気になりました。
路線バスは、私たちの身近にある移動の手段であり、観光バスや送迎バスは同時に大勢が動けるのでとても便利です。
移動の手段ですから、先ず“安全運転ー安全と安心の提供”が求められます。さらに“不特定多数の人との(良好な)関わり”も求められる職種なので、大変だという印象は否めませんが『だからこそやりがいがある』とも言えます。
車の運転が好きな人にとって、バスのハンドルは一度は握ってみたいと思うのではないでしょうか?少なくとも大型二種免許取得を夢見ていた私はそうでした。
自動運転の技術開発が進んでいて、近い将来自動運転の路線バスが出現するかもしれませんが、私はバスの運転はマンパワーに委ねたい気持ちが強いです。
もちろん安全対策の一つとしての技術開発は歓迎しますが、私はバスを利用するのが人である限りは、人が運転するバスに乗りたいと思います。
是非ともバス運転手を目指す方が大勢いらっしゃることを願います。
どんなことにも苦労や苦難、辛いことはありますし、『嫌だ!!』と思うこと・感じることは非常にたくさんあります。
それを乗り越えることも、生きる技のひとつなんですね。
私の場合ですが“能天気な性格”と“一眠りして忘れる”、“『辞めてどうするの?』と自問することで『もう少しガンバッテみようかな?!』”という技を身につけています。
在職中には『嫌だ!』と自己嫌悪になったことはたくさんありましたが、これらの“技”を使うことで乗り越えられた(笑)のだと、今に思います。
この“もう少しガンバッテみようかな!?”は私にとってはまるで魔法の言葉なのかも知れませんね。
そんなことを何度も繰り返しましたが、一度も『辞める!』という選択肢に至らなかったこと、それが私の25年間における誇りと思い出です。(笑)
新たなる一歩を踏み出そうとしているみなさまへ、メッセージの一つになれば幸いです。
執筆 伊東浩子 『バスギアスペシャルアドバイザー』
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