京成バスに国産新型ハイブリッド連節バス登場! 前編
■国産新型ハイブリッド連節バス導入の理由
京成バスでは、千葉市と習志野市にまたがって広がる幕張(まくはり)新都心でのラッシュ対策用に、1998年から連節バスの運行を開始しました。 運行開始から2010年までは、スウェーデンのボルボ製エンジン・シャーシに、富士重工業製のボディを架装した連節バスを使用していましたが、2010年からはメルセデス・ベンツ・シターロG連節バスに置き換えられ、現在に至っています。 それから11年、現在稼働している車両の代替などを検討する時期が近付いている中で、国産新型ハイブリッド連節バスの製造・販売が開始され、車種の選択肢が増えてきたことから、実際の運行で現行車両との比較を行うため日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1が2台導入されました。
■早速運行を開始した国産新型ハイブリッド連節バス
京成バスに導入された日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1は、社番4001(習志野230あ4001)が2021年2月25日登録、社番4002(習志野230あ4002)が2021年3月8日登録で、2台とも新都心営業所に所属しています。 営業運行は2021年3月30日から始まり、JR京葉線の海浜幕張駅を経由し、JR総武線の幕張本郷駅とZOZOマリンスタジアムを結ぶ「幕01」「幕01急行」系統と、幕張本郷駅と海浜幕張駅の2点間を結ぶ「幕03」系統に充当されています。 運行系統もダイヤもこれまで活躍してきたメルセデス・ベンツ・シターロG連節バスと共通となっています。
■従来車と異なるカラーリングデザインのポイント
日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1の外観のカラーリングデザインは、メルセデス・ベンツ・シターロG連節バスと同じで、ジェダイトグリーンをまとっていますが、側窓上に配されるラインは、上下にブラックの縁取りを入れたコーポレートカラーのライナーブルーとライナーレッドの組み合わせとなっていることが特徴です。 メルセデス・ベンツ・シターロG連節バスの側窓上のラインは全15台それぞれが違う色になっていたため、印象を異にするポイントとなっています。 ただし、カモメをデザインしたマークと、“ Sea Gull Makuhari ”(シーガル幕張)のロゴがあしらわれていることは変わりありません。 なお、日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1の側窓上に配されたラインに使われているライナーブルーとライナーレッドの組み合わせは、前面と後面にもアクセントとして入れられていますが、メルセデス・ベンツ・シターロG連節バスにはありません。
■外観仕様とエンジンは……?
今回導入された日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1の外観仕様は、2台とも基本的にはカタログ仕様に準拠いています。 前車体の中扉と後車体の後扉は引戸になりますが、扉下方には採光窓が設けられています。 行先表示器には白色LEDが採用されており、側面行先表示器窓は前車体の中扉戸袋窓直前と後車体の後扉直後に位置しています。 側窓は上段引き違い・下段固定の逆T窓と固定窓の組み合わせですが、カタログ仕様に準じた配置となっています。 屋根上には、前車体前方にバッテリーを収めたカバー、前車体後方と後車体に電動式パッケージクーラーのカバーを備えています。 また、真上から見ると丸型となるファンのカバーも見えます。車体寸法は、全長17.99m、全幅2.495m、全高3.26mで、車両重量は18.24tとなります。 モーターとディーゼルエンジンで走行するハイブリッド車で、最高出力360ps、総排気量8,866ccのインタークーラーターボ付き直列6気筒ディーゼルエンジンA09C型を搭載しています。
次回は、京成バスに導入された日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525 Z1の車内を紹介します。
※ 協力:京成バス株式会社
※ 文・写真 : バスグラフィック編集部(宇佐美健太郎)
※ 本項に掲載の車両写真は記事掲載を条件に事業者の特別な許可を得て撮影したものです。
掲載車両の営業所・車庫内での撮影要望や運行状況などのお問い合わせを事業者へ行わないようお願い申し上げます。
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