名鉄観光バス株式会社『サージェントイエロー』って何?実際に観に行ってきた!
愛知県名古屋市に本社を置く、名鉄観光バス株式会社。
貸切専門バス会社で全国トップクラスのスケールを誇る同社。車両台数は270両を越え、東海三県(愛知・岐阜・三重)に8つの営業所を展開する。
そんな、名鉄観光バス様に"凄いヤツ"がいるという事で、名古屋市中川区にある名古屋営業所にバスギア記者Kが潜入取材を敢行してきたぞ。
ズドドーン!
さっそく主役の登場。
鮮やかな黄色に赤の模様が入ったひときわ目立つ車両。
日野自動車セレガがベースのようだ。
バスのサイド
『運転教習車』と『災害指揮車』の文字。
何やらただ者ではない雰囲気が・・・。
『車内を見てみたい!』
しかし何も知識の無い私。はやる気持ちを抑えて、先に営業所内でお話を伺ってみる事に。
名古屋営業所は、運行課も併設しており、運行課にて名鉄観光バス新人運転手の研修を一手に担っている。
名古屋営業所は研修所としての役割もこなし、現在、4名の指導員が活躍している。
その中で、2017年2月から指導員として活躍されているI・T指導員がお話しをしてくれた。
バスギア記者K
こんにちは!今日は宜しくお願いします!!
指導員I・T
こちらこそ、宜しくお願いします!
記者K
(さすが指導員の方だけあって、礼儀正しい!それに明るく温厚そうな方だ!)
記者K
まずは、I・Tさんの仕事について教えて下さい。
指導員I・T
はい。私は入社したバス運転手の研修指導員として、研修生のバスに同乗し、技術的指導や安全運転について教えています。
記者K
サージェントイエローに乗ってですか?
指導員I・T
そうです。サージェントイエローに乗って!
笑顔が素敵なI・T指導員
記者K
では、研修内容をもう少し具体的に教えてもらっていいですか?
指導員I・T
一括りに新入社員といっても、経験値が様々です。バスやトラック経験者もいれば、教習所で二種免許を取ったばかりの研修生もいます。それぞれの技量に合わせて、指導をするんですよ。
記者K
ふむふむ。
指導員I・T
例えば、未経験者には近場の広いコースでギアチェンジやブレーキの感覚をひたすら掴む練習をしてもらいます。観光バスはいかに快適にお客様にご乗車いただくかが大切です。ギアの変則ショックを極力減らしたり、スムーズに停まったりする練習ですね。
記者K
経験者はどのような内容になるのですか?
指導員I・T
例えばトラック経験者の場合、大型の車両感覚はあるのですが、重い荷物を積んで走る癖がついています。ギアチェンジをいっぱいまで引っ張るとか。その辺りの癖を修正するのが、まず着手するところですかね。観光バスは荷物ではなく、お客様を乗せるわけですから。
記者K
なるほど。同じ大型の車でも全然違うんですね。
指導員I・T
ですね。とにかく研修生と一緒に一日中バスに乗っています。
記者K
研修生にとっては頼りになる存在ですね。
指導員I・T
ですかね。ここを卒業して運転手になっても、相談の連絡がよくきますよ。それが嬉しいし、やりがいを感じる瞬間なんですけどね。(笑)
記者K
いいですね!信頼関係が無いとそうはいきませんよ。
指導員I・T
それよりKさん、実際サージェントイエローを見に行きましょうか!
記者K
待ってました!ぜひっ!!
いよいよサージェントイエロー内部へ
指導員I・T まず、サージェントイエローは教習専用車。最新技術を駆使して研修生のスキル向上を図っています。また、もう一つの顔もあるんです。 記者K もう一つの顔? 指導員I・T そう。それは、災害時に指揮車両として活躍するんですよ! 記者K あっ、先ほど見た時に「災害指揮車」と書いてありました! 指導員I・T 2015年に導入されたんですが、まだ出動した事はありません。 記者K そうなんですね。でも、出動しないに越したことはありません! 指導員I・T その通りです。では、車内に入りますよ。
バス前方上部のモニター
指導員I・T これはバスに設置された全8箇所のモニター映像です。内6つは録画機能付き。 研修後、自身の運転を実際に見ると発見する事ってあるんですよ。 記者K 鮮明ですね!確かに、運転中はそこまでの余裕が無いですもんね。
バスを真上から見られる!
指導員I・T こちらは特殊なカメラの画像を合成して出来た画像。真上からバスを見られることなんかないですから、貴重な画像だと思います。 記者K おっしゃる通りですね。これ、凄いなあ・・・。
補助ブレーキが運転席のすぐ後ろに!
記者K これは、補助ブレーキ!! 指導員I・T そう。万が一の事があったらこれを踏んでストップ!安心して運転できると、研修生にも好評ですよ。
運転席の真後ろが指導員の席
指導員I・T そして普段はここから指導します。 記者K こっ、これは緊張するなあ・・・。苦笑 指導員I・T 次は災害指揮車の部分をお見せしましょう。 記者K はいっ!というか、この後ろ側の部分ですよね。すでに凄いのですが・・・!
秘密指令基地のよう
備蓄水
簡易トイレとベッド
AEDもあります
記者K
いやあ、ここまでの装備があるとは思いませんでした。
指導員I・T
ですよね。私自身もこの車両を誇りに思っています。因みに現在1号車(ふそう)・2号車(日野)の2台体制です。研修目線で見ても、主力である2種類のバスを経験できるのは大切な事なんですよ。
記者K
感覚的なものですか?
指導員I・T
そうですね。特に急な坂道などではそれぞれの特性がモロに出ます。シフトやブレーキなどメーカーによって想像以上に違うんですよ。
記者K
なるほど!
記者K
いやあ、今日はお忙しい中、解説ありがとうございました。とってもわかりやすかったですし、特別な車両だという事が解りました!
最後に名鉄観光バスでバス運転手を目指している方にメッセージはありますか?
指導員I・T
はい。当社は名鉄グループという事で社員数も多く、心強いネットワークの下で安心して乗務出来ます。また、グループの福利厚生の手厚さは特筆もので、家族全員が満足できるものです。研修においてはこのサージェントイエローを使って、手厚く行いますので、未経験でも心配いりません。
記者K
いいですね!
指導員I・T
あと、もう一つだけ。『夢』を持って働ける職場なんです。ハッキリ言って、待遇はトップクラスです。一生懸命に長く働くならこれ以上の環境は無いと思いますよ。
記者K
I・Tさんが言うのだから間違いないですね!
指導員I・T
間違いないです!!(笑)
記者K
(笑)今日はありがとうございました!
取材後記
サージェントイエロー。ただの研修車両ではなく、様々な人々の想いが詰まった特別なバスと感じた。このバスと温かい指導員さんの元で腕を磨く名鉄観光バスの運転手さんは、きっとスキルも高く、心を込めた気持ちの良い対応をされるであろうと容易に想像がつく。
名鉄観光バスで旅に出たくなった。
また、あってはならない事だが、災害時にも活躍するに違いない。名古屋の街で希に見る事のあるこの黄色いバス。今後は特別な気持ちで見る事になりそうだ。
協力:名鉄観光バス株式会社
ホームページリンク:http://www.meitetsu-kankobus.co.jp/
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