優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』 優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』 優良バス会社が集結!バス会社への就職を加速させる合同企業説明会『バスギアエキスポ』

ハンドル操作不要?!自動運転?!
日本で唯一の「ガイドウェイバス」に乗車してきた!

このエントリーをはてなブックマークに追加
「バスであり、電車でもある乗り物がある」と聞き、バス好きとして乗らないわけにはいかない!と実際に乗車してきました!

向かったのは愛知県名古屋市東区・北区にまたがる、大曽根駅。
JR東海、名鉄、名古屋市営地下鉄、ゆとりーとラインが乗り入れる複合駅です。

桜が咲き始めた春の大曾根駅

今回乗車するのは、名古屋ガイドウェイバス(株)が運営する「ゆとりーとライン(ガイドウェイバス志段味線)」。
名古屋市の北東部から都心方面への交通混雑緩和と、地域の開発を支えるこれからの交通機関として平成13年に開通した路線です。

ゆとりーとライン路線図

《ガイドウェイバスとは》

鉄道とバスの利点を組み合わせたシステムであり、ドイツ・オーストラリアに続き、日本では唯一名古屋市のみで運行。
道路の中央分離帯上に設けた高架専用軌道を車両の前後輪に取り付けた案内装置(ガイド輪)の誘導で走り、さらに一般道を同一車両で連続できる特性(デュアルモード)を装備。

???
文章にするとなかなか複雑そうなシステム。
百聞は一見に如かず!とりあえず見てみましょう。

階段を上り、いざ乗り場へ!
もちろんエスカレーターもエレベーターもあります。

わくわくしながらバスが到着するのを待ちます。
乗り場の雰囲気も相まって、ジェットコースターの順番待ちをしている気分です。

青と白の車体のバスがやってきました。

…近づいてきたバスのタイヤ周辺をよく見ると、なにかがついている!!

普通のバスには無いものを発見!!
高架上を走る際にガイドする車輪です。
この車輪がレールの内側をなぞり、走行します。
つまりこの状態はどちらかと言うと「バス」ではなく「電車」なのです。

それぞれのタイヤのそばについている車輪のうち、前二つは可動式になっており、一般道路を走行する時は内側に格納されます。
ちなみに車輪がレールに常に接触しているのは左前輪のみで右前輪は補助、後ろ2つは車体がズレた時のお守りとして設置されており、レールには接触していないそうです。
すごい整備技術ですね。

いよいよ乗車します!
後乗り、前降り、料金は後払いです。
ICカードをタッチ、または整理券を取って乗り込みます。

車内の様子は名古屋市内を走る他のバスと変わらない、普通のバス。
それもそのはず、ガイドウェイバス車両は既存の路線バス車両を改造し、機械式の案内装置を取り付けて造られているそうなのです。

運転手さんの斜め後ろの特等席に着席!
安全確認終了後、「発車します」のアナウンスでドアが閉まります。
いざ出発!!

…ん?

 

…え?
皆様お気づきでしょうか!
運転手さんがハンドルを操作していないのに、ハンドルが動きバスが進みます。
運転手さんの手は膝の上…。衝撃的な光景です。

高架上を走行する際は、タイヤの横についているガイド輪がレールの内側をなぞって走行するため、ハンドル操作は不要なのです。

むしろ、操作すると危険なためハンドルに触れることは禁止されています。
アクセルとブレーキのみで走行します。

 

ナゴヤドーム、矢田川、白沢渓谷を抜け、小幡緑地に向かいます。

 
 

大きく揺れることもなく、景色の良い高架線上を進みます。

ちなみに、止まりますボタンもついていますが、高架線上ではボタンが押されなくてもすべての駅に停車するそうです。

小幡緑地から先は、「バス」として一般道路を走行します。
モードインターチェンジと呼ばれる施設にて、機能変換と確認を行います。
「電車」から「バス」に切り替わる瞬間です。
また、運転手さん自身もこのモードインターチェンジにて「バスを運転する!」という気持ちに切り替えているのだそうです。

 

遮断機の前で一時停止。
ガイド輪の格納後、運転指令室より遠隔操作にて遮断機の開閉を行います。

 

変身完了!
「カコン」という音がして、車内にいても車輪が格納されたのが分かります。

 

遮断機が開き、ここからはバスに!
一般道を「バス」として走ります。

ちなみに、一般車両が誤って進入しないように監視カメラに加えて車両・運転手のIDを確認してから遮断機の開閉をしているのだとか。

この日はお天気も良く、東谷山フルーツパークや小幡緑地にハイキングに行く方がたくさん乗車されていました。「こんにちは」「久しぶりね」そんな会話も聞こえてきて地元の方の足として、大活躍していることがよく分かります。

取材班は小幡緑地で下車後、名古屋ガイドウェイバス(株)の事務所にてお話をうかがいました!
和やかな雰囲気のご担当者の方々に、ゆとりーとラインの魅力や今後の展望などたくさんお話をお聞きすることができました。
毎年利用者数が着実に増加している「ゆとりーとライン」。今後の発展が楽しみですね。

大曽根へ戻る時には、ナゴヤドームに試合観戦にいかれる方で満員!
通勤・通学・おでかけ手段として欠かせない存在です。

皆様も、名古屋に来られた際は「バスであり、電車でもある」ゆとりーとラインにご乗車してみてはいかがでしょうか?

◆豆知識◆
ガイドウェイバスを運転するための免許ですが、大型バスを運転するために必要な「大型二種免許」に加えて「無軌条電車運転免許」が必要となります。
現在この免許を持ち、ゆとりーとラインを運転できる運転手は約80名とのこと。
とてもレアな免許ですね。
ちなみに、現在ゆとりーとラインは高架区間(大曽根~小幡緑地)を名古屋ガイドウェイバス(株)、平面区間(小幡緑地~中志段味・高蔵寺)を名古屋市交通局が管理しており、運行は、高架区間も含めて名古屋市交通局大森営業所(名鉄バス(株)に管理委託)が担当。

※今回の写真は許可を得て撮影しております。
立ち入り禁止場所への侵入や、走行中の席の移動は危険です。

協力:名古屋ガイドウェイバス株式会社

ホームページリンク:https://www.guideway.co.jp/

この記事をシェアしよう!

このエントリーをはてなブックマークに追加
  • FaceBookのフォローは2018年2月で廃止となりました。
    フォローの代わりにぜひ「いいね!」をご活用下さい。