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三重交通株式会社に注目の新型研修車両が導入された!

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三重県を中心に愛知県名古屋市まで運行エリアを広げる三重交通株式会社(本社/三重県津市) において、益々運転手の採用が進む中、三重県四日市市にある研修施設に新型の研修専用車両が導入されたとの事。実戦投入に先だって、同社四日市営業所にて営業所見学会に登場した車両を取材、指導員の方に直接お話しを伺う事が出来ました。

新型研修車両

新型研修車両は一目でわかる鮮やかな黄色が特徴

取材日はあいにくの雨。ですが、四日市営業所の車両車庫には太陽光パネル付きの屋根が設置されており、雨をしのぐことが出来ます。 入り口スグの一角に、新型車両が。三重交通バスのシンボルカラーである、緑と白の白い部分が鮮やかな黄色になっており、路線バスや観光バスが多く並ぶ同営業所の車庫でも一際目をひきます。
ベースはISUZUのERGA

ベースはISUZUのERGA

液晶には「三重交通 教習車」の表示、そして車両正面右とサイドには「安全運転研修車」の文字が。この新型車両を使って、これから研修員の指導にあたる研修所の西田課長と小掘指導員に車両について詳しく説明していただけることになりました。

車内で一際目を引く大型モニター

車内で一際目を引く大型モニター

バス車内に入ると、最初に目に入るのが運転席後ろの大型液晶モニターです。
基本は4分割の画面に設定されており、左上は運転席目元、右上は運転席足元、左下は運転席全体と手元、そして右下はサラウンドアイシステムといって、バスの外側4面に設置されたカメラを合成して作られたバスを真上から見た合成映像です。
モニターのすぐ後ろには、研修生が同乗する座席があり、よく見えるようになっています。

この車両のもう一つの特徴は、指導員席が運転席の斜め後ろにある所。
先程のモニター画像は、指導員席のすぐ左の小型液晶でも見ることが出来ます。さらには専用の左サイドミラーと右サイドミラーはカメラ映像がこれまたモニターで。指導員席からは、このバスの全てが手に取るように解るようになっており、万全の安全確認・研修を施す事ができます。さらに、指導員用の補助ブレーキがあり、これも研修生にとっては安心ですよね。

因みにこのバスは至る所にカメラが付いています。
サラウンドシステム用カメラ4機、運転席カメラ3機、ドライブレコーダー4機の計11機のカメラが稼働。それぞれの画像は全てSDカードに保管されており、研修の振り返りを行う材料として活用する事ができます。

各カメラ画像は、鮮明に写る

各カメラ画像は、鮮明に写る

試しに、実際の画像を使って自転車の飛び出しに関して注意する事を説明いただきましたが、言葉だけでなく、実映像を交えて説明いただけたので非常に分かりやすかったです。

バス車内前方にある表示機

バス車内前方にある表示機

こちらは方向指示器やブレーキの作動を表示する表示機です。指導員や同乗している研修生がタイミングなどを学びやすいように工夫されているのですね。

実際の精算に近いシミュレーションが可能

実際の精算に近いシミュレーションが可能

運賃箱も完備。最近はICカードをご利用し、ご乗車いただくお客様が多いため、車内でのチャージや設定操作も運転手の重要な仕事になります。そこで、実際の精算を想定した形での練習を研修車にて繰り返し行います。

ハイスペックPCが様々な機能をコントロール

ハイスペックPCが様々な機能をコントロール

もう一つ特徴的なのは、車内後方のデスクに設置されたノート型PCです。
ドライブレコーダーや各種カメラで録画された映像を引き出して再生したり、専用ソフトで燃費計算を行ったりと、研修車両内で実際に研修を行う際にフル稼働します。 先程ご紹介した大型のモニター操作はこのPCで行われているのです。

とここまでは、ハイテク機器が盛りだくさんなのですが、意外な装備が。 4種類の"木製角材"です。

G毎に分かりやすく色分け

G毎に分かりやすく色分け

0.2Gから0.6Gまで。※G=重力加速度
4種類の長さが異なる木製角材です。これはブレーキの掛け方によって、乗客にどのような衝撃があるかを実際に目で見て感じる為のもの。Gが大きいほど強い力が掛かります。ブレーキをした時、倒れる木製角材の背が低いほど衝撃が大きいという事です。これだけハイテク機器が導入されている車両に、アナログなこの木製角材が乗っているのは非常に面白いですね。新しい事を取り入れるのは勿論ですが、経験で培われた事を重んじる姿勢もまた大切です。

さて、この新型研修車両、実は災害時に救援車両として活躍する事が出来るように作られているのです。 災害は起こらないに越したことは無いのですが、もしもの時はバス運行の指揮をとる指令室に変わります。第二の点呼場として、貴重な役割を果たす事になるのです。

という事で、貴重な車両を丁寧な説明を受けながらじっくりと拝見する事ができました。
この新型研修車両は路線型のバスをベースに改良を加え誕生した"特別なバス"です。
研修所の指導員をはじめ、バス運転手の声、そして何より歴史ある三重交通の伝統とノウハウがたっぷり詰まっていると感じました。
「新型車両の導入で、研修の"見える化"が実現できます。未経験の方もバス運転手に挑戦し、安心してこの車両で研修を受けてください」と西田課長。
よりわかりやすい研修は、深い理解につながり、運転手のスキルアップの底上げになります。
三重交通の安全運行への妥協なきこだわりが形になったこの新型研修車両、今後も同社の展開を更に強固なものにしていく重要な一台になりそうです。

新型研修車両

取材協力:三重交通株式会社

ホームページリンク:http://www.sanco.co.jp/

バスギアリンク:https://job-gear.jp/sanco/

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