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都内に西武バスしか走れない「専用道路」がある?

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専用の線路がある鉄道と違い、バスは一般の道路をほかの車と一緒に走るのが普通ですが、一部には「バス専用の道路」も存在します。よく知られる例としては、東北地方の「気仙沼線・大船渡線BRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)」。東日本大震災で被災した鉄道をバス専用道路として整備・復旧し、もとは線路だった道をバスが走っています。また、名古屋には「ガイドウェイバス」と呼ばれる、専用の高架道路をガイドレールに沿って走るバスも存在します。

しかし、実は東京都内のちょっと意外なところにもバス専用の道路があります。しかも、走れるのは西武バスだけ。区間は約400mと短いものの、1日に約350往復という多数の便が走っており、気付かずに乗ったことのある方もいるかもしれません。今回はちょっとした「バスのトリビア」として、知られざる?西武バスの専用道をご紹介します。

西武線沿いに西武バスの専用道!

JR中央線と西武国分寺線、多摩湖線の3路線が乗り入れる国分寺駅。西武バスの専用道は、同駅近くの西武多摩湖線の線路沿いにあります。一般車はもちろん、自転車や歩行者も立ち入り禁止という文字通りの「バス専用道」です。

西武多摩湖線のホームは、東西方向に伸びる中央線、西武国分寺線のホームに対してほぼ直角の位置にあり、線路は北へと伸びています。専用道はこの線路の東側に沿っており、多摩湖線国分寺駅のホーム端からすぐの位置にある「国分寺第2踏切」付近から、途中に踏切を1つはさんで「国分寺第4踏切」までの約400m。国分寺駅周辺にあるバス乗り場の1つ、「国分寺駅北入口」バス停に発着する1日約350往復ものバスがこの道を通行しています。

もともとは線路になるはずだった?

専用道が誕生したのは今から約60年前の1959年。国分寺駅の北口は当時から西武バスにとって重要拠点となるべき場所でしたが、駅前が狭いことから輸送力の増強が困難でした。そこで、すでに確保されていた西武多摩湖線の複線化用地を活用して西武バス専用の私道を建設。円滑なバスの運行を可能にし、課題だった輸送力のアップを実現しました。

 鉄道の複線化用地を活用したこともあって、道幅はバス1台が通れるほど。途中の踏切付近を除いてバス同士のすれ違いができる幅はないため、専用道の両端にあたる国分寺駅北入口と国分寺第4踏切にはバスを誘導するためのスタッフがおり、無線によってバスの進入を誘導しています。一般道と接する部分には「立入禁止」の表示や看板が掲出されており、一目でバス専用道であることがわかります。

狭い道での運転にも注目!

バスの専用道に複線化のための敷地を譲った西武多摩湖線は今も単線ですが、利用者は多く1時間当たり5~6本の電車が走っています。タイミングが合えばバスと電車のすれ違いや、並んで走る姿も見られます。

国分寺駅北入口のバス停付近はビルなどが立て込んだ商店街の一角で、停留所に到着するバスは多摩湖線のホーム横にある降車場で乗客を降ろしたあと、バックで乗り場へと入ります。道幅の狭い専用道を走る様子とともに、運転手のハンドルさばきにも注目したいところです。

近年は、専用の道路を高速で走るBRTが新しい交通システムとして注目を集めていますが、今回ご紹介した西武バスのように、区間は短くても専用道を走るバスはほかにも存在します。どんなバスが走っているか、そしてそのバス会社の求人情報にもぜひ注目してみて下さい。

(文・編集:小佐野カゲトシ / 写真:伊藤岳志)

※本記事は2017年9月30日発刊の『バスグラフィック』Vol.32の掲載内容を再編集したものです。

取材:西武バス株式会社

公式サイトリンク:https://www.seibubus.co.jp/

取材&記事提供:バスグラフィック

https://www.neko.co.jp/magazine/バスグラフィック-vol-32

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