三重県初の連節バスが登場！

三重交通に導入された連節バスは、2019年5月27日に販売開始が発表された国産新型ハイブリッド連節バス「いすゞエルガデュオ」です。いすゞ自動車と日野自動車が共同開発した我が国初の国産連節バスで、ボディはジェイ・バス製。日野自動車でも同型の「日野ブルーリボン ハイブリッド連節バス」を販売しています。三重交通のいすゞエルガデュオの型式はLX525Z1。車検証上の諸元は全長17.99m、全幅2.49m、全高3.26mで、全長に関しては一般的な大型路線バスの約1.6倍になりますが、全幅と全高についてはほぼ同じです。ここ数年、各地の事業者で連節バスが導入される例が相次いでいましたが、輸入車であることから国内の大型車の全幅の規制値2.5mを超える車種があり、営業運行に際しては関係機関に基準緩和申請を行わなくてはならないなどの条件がありました。国産新型ハイブリッド連節バスは国内の道路法規を鑑みて設計されているため、全幅の規制を気に掛ける必要がないことが大きなメリットになります。

いすゞエルガデュオ、同型の日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスはエンジンとモーターで走行するハイブリッド車であることも大きな特徴です。最高出力360ps、総排気量8,866ccのインタークーラーターボ付きディーゼルエンジンA09C-K1型を後車体最後部に搭載しています。ハイブリッド車であることから前車体屋根上前方にはハイブリッド・バッテリーなどを収めたカバーを備えています。

いすゞエルガデュオ、同型の日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスはエンジンとモーターで走行するハイブリッド車であることも大きな特徴です。最高出力360ps、総排気量8,866ccのインタークーラーターボ付きディーゼルエンジンA09C-K1型を後車体最後部に搭載しています。ハイブリッド車であることから前車体屋根上前方にはハイブリッド・バッテリーなどを収めたカバーを備えています。

三重交通は伊勢神宮へのアクセス手段として重要な役割を担っています。2013年の式年遷宮を経て、近年は参拝客が増加傾向にあり、バスのキャパシティが課題となっていたことから、輸送力改善の一手として連節バスが導入されました。導入された連節バスいすゞエルガデュオは、2020年10月14日登録の「伊勢志摩210あ1001」社番1001と2020年11月25日登録の「伊勢志摩210あ1002」社番1002の2台で、伊勢営業所に所属しています。車体は従来の同社の路線バス同様、伊勢神宮の森と神聖さを緑色と白色の塗り分けで表現していますが、地元の五十鈴川（いすずがわ）の流れをイメージしたドット柄を中扉と後扉に施していることが連節バスならではのカラーリングデザインです。そして愛称は、伊勢神宮のお膝元（ひざもと）の町を連想させる「神都」と急行便を意味する「ライナー」を組み合わせ、「神都ライナー」に決まりました。

期待を背負い、2020年12月19日より「神都ライナー」はプレ運行を開始しました。プレ運行では基本的に繁忙日に主要バス停のみ停車する臨時便として、伊勢市駅前～外宮前（げくうまえ）～内宮前（ないくうまえ）の外宮内宮線を運行。12月中は、「外宮前」バス停発「内宮前」バス停行きは直通便、「内宮前」バス停発「外宮前」バス停行きは途中の「伊勢市駅前」バス停で降車のみ扱うという運行方法が採られていました。プレ運行の後、2021年4月からはいよいよ本格運行が開始され、定期便に充当される予定となっています。次回の後編では「神都ライナー」の車内の様子をじっくりと見ていくことにしましょう。

★YouTube「バスグラフィックTV」で「神都ライナー」の動画番組好評公開中！
https://www.youtube.com/watch?v=KUPveu-HXjQ

※協力：三重交通株式会社
※写真（特記以外）・文：宇佐美健太郎（『バスグラフィック』編集部）
※掲載写真は本コンテンツや動画番組使用を条件に事業者の特別な許可を得て撮影したものです。掲載車両の営業所・車庫内での撮影要望や運行状況などのお問い合わせを事業者へ行わないようお願い申し上げます。