伊東浩子の『私にも言わせてよ!』四.秋の陽はつるべ落とし
みなさまこんにちは。
空高く爽やかな季節の到来、いかがお過ごしでしょうか?
秋分の日を過ぎて、日の暮れの早さをいっそう感じるようになりました。
“秋の陽はつるべ落とし”と言いますが、夕陽を眺めているとあっという間に辺りは暗くなりますものね。
さて、実は秋から冬にかかるこの季節、現役時代から今でもちょっと気を緩めることのできない時期なんです。
なぜなら、短い時間で急に辺りが暗くなるので、視界が悪くなって事故が増えるからなんですよ。
当時はあまり大袈裟に言われることはありませんでしたが、今では「薄暮れ時」(うすぐれどき)と呼ばれ危険な時間帯として注意が呼びかけられていますから、みなさまもどうかご注意いただきたいと思います。
それともうひとつ、日の出の時間です。
春から夏にかけて日の出は徐々に早くなっていきますが、秋から冬にかけては日の出が遅くなるため、外を見ても「まだ夜」と思ってしまいます。
みなさまの中にも『あれ?もうこんな時間?』という経験のある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
私も、変則勤務でしたから早番勤務の前日は、慎重に時計をチェックしていたことを思い出します。
バス運転手に限らず“寝坊”は絶対できませんからね。
バスの運行時刻は通年ほぼ変わることがないので、当然バス運転手の出勤時間も変わることはありません。そのため、戸外の明るさを目安にしていて、ついつい“寝坊”なんてことがないよういつも気を引き締めていました。
ただ最近は、主婦をはじめより女性に配慮した働き方ができるバス会社さんもあるみたいですね。
バス運転手として誇りをもって生きてきた私にとって女性が働きやすい環境が拡がっていくことは、とてもうれしく感じます。
そのようなことで、今にして思えば路線バスの運転手は、季節との関わりが大きかったことをしみじみ思い出すことが良くあります。
街路樹の変化や街行く人々の着衣などから季節の変化をビジュアルに感じられたこと、今でもよく覚えています。
変則勤務の仕事では、朝昼夜と道行く人や景色も変わって見える、それを眺めるのが楽しい毎日でした。
その他にも、やはり大きく変わったのは街並みやサービス、生活ですね。
今からもう40年も前のことですから変わって当然ですが、コンビニエンスストアの登場からはじまり、パソコンやインターネット、携帯電話の普及などで、私たちの生活は便利に変化しました。
そのおかげで随分、時間も有効的な使い方ができるようになったと感じます。
私の場合、当時はまだ、今のように便利な道具もありませんでしたから、変則勤務という状況に置かれたことで、1日をうまく使えるようになったんだと思います。
仕事や家事・育児、趣味も、社会活動も、自分がやりたいことや目標を、まるでパズルのように組立てる毎日でした。
パズルは大好きなので良いのですが...笑
仕事と家庭の両立のため知恵と行動力を一生懸命駆使した日々。今となっては、そのようなことも、懐かしく素敵な思い出です。
ですが結局、私は心の一部に“心配症”を持っていますので“寝坊”はしませんでしたが、涼しくなってきたのでみなさま「“気持ちよく”寝坊にはご注意いただきたいな」と思います(笑)
そんな私ですが、基本的には能天気な性格なんです。だから、とにかく諦めず進むこと、360度の発想を持つこと、信じて進めば拓けることはたくさんある!と信じてやってきました。
能天気の良いところは、気持ちを切り替え、発想を転換し、諦めず行動ができることではないでしょうか。
捉え方もまた発想の転換。能天気も意外と悪くないものですね・・・笑
みなさまのお役に立てられたら幸いです。

執筆 伊東浩子 『バスギアスペシャルアドバイザー』
この記事をシェアしよう!
フォローする
FaceBookのフォローは2018年2月で廃止となりました。
フォローの代わりにぜひ「いいね!」をご活用下さい。