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人生の花は、いつ咲くかわからない。走った“あと”にも、花は咲く。

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伊東浩子の『私にも言わせてよ!』五.座右の銘

みなさまこんにちは。

『寒くなりましたね』
この時季、挨拶の言葉に続くひとこととして一番使われている言葉ではないでしょうか?
“暑さ寒さ”といった気温の変化は、私たちの日常と密接に関わりますものね。

この時季の体調管理には、家族の分も含めてずいぶんと気を遣ったことを思い出します。
みなさまも季節の変わり目は、体調を崩しやすいですから十分にご用心ください。

四季の中でも秋は澄み切った青い空や爽やかな空気・名月・作物の収穫等、自然界の贈り物が満載で私の好きな季節です。
路線バスを運転していた時は、ハンドルを握りながら紅葉する街路樹や街行く人々の装い、目に入る風景の変化を見るのが楽しみでした。

不思議なことに、沿道に並んだ街路樹は、同じように陽が当たり風に吹かれていても、色づくタイミングは一本一本異なるんですよ。
その中でも、特に公孫樹(こうそんじゅ ※いちょう)は個性がありまして、葉っぱが黄いろくなった木の隣でまだまだ緑々しい葉っぱの木があったりと不思議な気持ちで眺めていました・・・
春先の芽吹きと花も綺麗ですが、こうした秋に見る紅葉の美しさはひときわです。

最近はLEDが普及したことで、街がいっそう美しいイルミネーションに彩られることも、夜長となるこの季節の楽しみのひとつになりましたね。
このような目線で季節の変化を感じられるのは、路線バス運転手の醍醐味のひとつではないでしょうか。


さて、今日は『座右の銘』についてお話したいと思います。

唐突ですが、みなさまにも 『座右の銘』 ございますか?

私の座右の銘は『我以外皆我師』・・・「われ以外みなわが師」と読みまして、小説「宮本武蔵」で有名な作家 吉川英治さんの残した言葉です。 

私がこの言葉に出会ったのは、約30年前になります。杉並区役所広聴課が主催した、区内施設めぐりボランティアガイドというイベントで、ご一緒させていただいた方との会話の中でした。
この言葉を聞いた時に、深い感銘を覚えて以後、私の『座右の銘』として折に触れ心の支えにしてきました。

日常生活の中での様々な出来事や他人との関わりの中で、迷った時や困った時などはこの言葉を思い出し一呼吸置くことで、解決のきっかけになることが多々ありました。
仕事においても、この言葉を思い出すことでトラブルを回避できましたし、お客様の言葉や仕草から学ぶことがたくさんありました。

25年前、女性バスドライバーは本当に少数でしたから、目立つし印象にも残りやすいのかお客様からはよく声をかけていただきました。
乗車された僅かな時間に書かれたのか『頑張ってください』というメモ書きを降車の際に渡されて嬉しかったことや『今日で3回目だよ。アンタのバスに乗るのは・・・』と、にこやかに言われる方があったり、お客様との距離は本当に近かったですね。

私は25年の乗務の中で、どのくらいのお客様と出会ったのか・・・? 
ふと気になって、おおよその数を追ってみたら・・・なんと約300万人!
 
多いのか少ないのかは分かりませんが、少なくとも私には大勢の『師』がいるということです。

好意を持って下さる方もいれば、反目される方もいらっしゃいました。
乗車なさる多くの方々に声をかけ、声をかけていただけたことは財産かな?!と思います。 

職場内の先輩、同僚、後輩、部署内外の方々・・・もちろんこのコラムを読んでくださるみなさまも、私の“師”でありこのサイトは私にとって学びの機会です。

“我以外皆我師”
“お客様とはいつも一期一会”  

いつでも気持ちを新たにしてお客様との出会いと車窓風景を愉しみながらハンドルを握っていました。
ささやかなことですが、二度とないシチュエーションは、私の活力源であり路線バスドライバーの醍醐味を満喫しながら過ごした日々を、離職した今は懐かしく思い出します。

執筆 伊東浩子 『バスギアスペシャルアドバイザー』

いとう ひろこ ― 神奈川県川崎市に生まれ、横浜で育つ。結婚を機に現在の東京都杉並区に移り住む。1992年7月、都交通局に入局。当時35歳で専業主婦から東京都交通局女性乗務員第一号となる。持ち前の元気と負けず嫌いな性格で、主婦業にもいっさい手を抜かず25年に渡って勤務後、2017年に定年を迎え退職。その後は、バス運転手の経験を活かし、講師として地域・社会に貢献。現在も学校運営協議会などを通じて地域の子供達に人との接し方を教えるなどの教育に携わる傍ら、当サイト『バスギアスペシャルアドバイザー』としても活躍の幅を広げている。
伊東浩子の『私にも言わせてよ!』 特集一覧はこちら 関連記事:都営バス初の女性運転手が編集部にやってきた!

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